F持ちの選手はスタートを控える? 競艇のフライング持ちの本番STと1着率
フライングを持っている選手は、本番のスタートが遅れやすく、1着も減ります。1コースの1着率は F なしの55.4%に対して F1 で52.9%でした。F2 以上の1コースは668艇と少ないものの45.2%で、F なしより10.2pt(95%の幅 6.4〜14.0pt)低くなっています。
boatman の独自集計です。公式データ(出走表・直前情報・競走成績)の2023年10月1日〜2026年9月30日の165,792レースを、boatman が数え直しました。公式の発表した数字ではなく、予想や結果を約束するものでもありません。
なぜF持ちは気にされるのか
ボートレースでは、フライングをすると一定期間レースに出られなくなり、同じ期の中で回数が重なるほど休みが長くなります。そのため F を持った選手はスタートで無理をしにくい、と言われます。出走表の「F」の欄はその期のフライングの回数です。この回数ごとに、本番のスタートタイミング(ST)と着順を数えました。
| 本番のコース | F の数 | 艇 | 1着率(95%の幅) | 本番のSTの平均 | 0.20秒以上の遅れ |
|---|---|---|---|---|---|
| 1コース | F なし | 141,823 | 55.4%(55.1〜55.7) | 0.150秒 | 21.9% |
| 1コース | F1 | 23,300 | 52.9%(52.3〜53.6) | 0.160秒 | 26.4% |
| 1コース | F2 以上 | 668 | 45.2%(41.5〜49.0) | 0.180秒 | 36.6% |
| 2〜3コース | F なし | 283,364 | 13.3%(13.1〜13.4) | 0.159秒 | 25.5% |
| 2〜3コース | F1 | 46,837 | 12.6%(12.3〜12.9) | 0.169秒 | 30.7% |
| 2〜3コース | F2 以上 | 1,381 | 13.4%(11.7〜15.3) | 0.191秒 | 42.4% |
| 4〜6コース | F なし | 412,188 | 6.5%(6.4〜6.6) | 0.165秒 | 29.4% |
| 4〜6コース | F1 | 79,613 | 5.1%(5.0〜5.3) | 0.182秒 | 38.1% |
| 4〜6コース | F2 以上 | 3,524 | 3.9%(3.3〜4.5) | 0.226秒 | 59.3% |
スタートはどれだけ遅れるか
1コースの本番の ST の平均は、F なしで0.150秒、F1 で0.160秒、F2 以上で0.180秒です。平均の差は 0.01〜0.03 秒ほどですが、0.20 秒以上の大きな遅れの割合ではっきり差が出ます。1コースで F なしは21.9%、F1 は26.4%、F2 以上は36.6%でした。4〜6コースでは F2 以上の選手の59.3%が 0.20 秒以上遅れています。
- F なし
- F1
- F2 以上
F を持つと全体が少しずつ遅くなるというより、「いつもなら行くところで行かない」レースが増える。数字はそう読めます。
1着率はどう変わるか
1コースの F1 と F なしの差は-2.5pt(95%の幅 -3.2〜-1.8)で、幅は 0 をまたいでいません。とはいえ F1 の1号艇でも半分以上は勝っているので、F1 だけで評価を大きく落とすのは行き過ぎです。F2 以上の1コースは幅が広い(41.5〜49.0%)ものの、F なしより大きく下がっていることは確かです。
外のコースでは、4〜6コースの F1 が5.1%、F なしが6.5%(差-1.4pt)。スタートで踏み込めないと、外からの攻めは届きにくくなるのでしょう。2〜3コースの F1 は12.6%と F なし(13.3%)に近く、差は小さめでした。
気をつけたいこと
F を持つ選手は、F を切るくらいスタートを攻める選手でもあります。F の有無で比べた差には、その選手のもともとのスタートの傾向も混ざっています。また F の回数は出走表の値で、期の途中で F を切った直後なのか、休みが明けた後なのかは分けていません。
数え方
- boatman の独自集計です。ボートレースの公式データ(出走表・直前情報・競走成績)を、boatman がレースごとに数え直しました
- 期間: 2023年10月1日〜2026年9月30日(全国 24 のボートレース場、165,792レース)
- 中止・打ち切りで着順の付かなかったレースと、欠場した艇は数えていません。フライングや転覆で着順の無い艇は「着外」として分母に入れています
- 「コース」は本番の進入コース、「号艇」は出走表の枠番です
- 「95%の幅」は 95% の信頼区間です。2 つの率の差の幅が 0 をまたぐときは「差は見えなかった」と読んでください
- F の数は出走表のフライング回数(その期の数)です。F2 以上は F2・F3 をまとめました
- 本番の ST は競走成績のスタートタイミングです。「0.20 秒以上の遅れ」は本番の ST が 0.20 秒以上だった艇の割合で、フライング(マイナス)と ST の無い艇は ST の平均と遅れの割合から外しています(1着率には入れています)